小規模事業者持続化補助金【様式2・経営計画「企業概要」書き方】

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岡本 健太

障がい福祉専門の行政書士。神奈川県庁で許認可審査・補助金審査をしていた経験を生かし、指定申請のみならず、補助金・経費削減といったお金周りのサポートもしている。「理念と経営を両立させた福祉事業所を1つでも多くサポートする事」がミッション。著書に、中小会社で活用できる「補助金」のことがわかる本(セルバ出版)がある。

こんにちは!

行政書士の岡本です。

今回は、

小規模事業者持続化補助金【様式2・経営計画「企業概要」書き方】

こういったテーマでお話をしていきます。

今回の記事の内容は、

・「企業概要」3つの必須事項・採択率アップ!3つのコツ

こういった構成になっています。

小規模事業者持続化補助金【様式2・経営計画「企業概要」書き方】

様式2(経営計画)の「企業概要」は、

コンパクトに「どんな会社なのか」を審査員に伝える箇所

です。

けっこうあっさり書く人も多いですが、実はけっこう大事な所です。

なぜなら、ファーストインプレッションという言葉があるように、第1印象はとても大事だから。

つまり、書面審査のスタート地点で、審査員に、

「しっかりしてそうな会社だな」

「読みやすそうな書類だな」

「ちゃんと書くべき事、書かれてそうだな」

こんな風に思わせておかないと、以降のページをマイナス視点でみられる危険性があります。

具体的な記載事項としては、

①経営理念

②企業の沿革

③事業内容

これらは必須。

書いておかないと、不採択の可能性があります。

その上で、「うちの事業計画が弱いなー」ということであれば、

①写真

②「売上・利益構成」の表

③ローカルベンチマーク

こういった事項を付け加えれば、採択へのリカバリーをはかれます。

もっとも、「ダラダラと長く書く」のは厳禁

なぜなら、審査員は何百通もの申請書をチェックしているため、いきなり長ったらしいとマイナス印象を持たれる可能性があるからです。

とりわけ、最近は「書類の簡素化」が補助金のテーマとなっています。

ですので、

・書くべきことを

・コンパクトに

・読みやすくまとめる

こういったスタンスでいくと良いです。

関連する審査項目

補助金に通るためには、審査事項をおさえておかなければいけません。

「企業の概要」欄が関わってくる審査項目としては、

Ⅰ基礎審査

対象者の要件に合致すること

事業を遂行するために必要な能力を有すること

事業者が主体的に活動し、その技術・ノウハウを基にした取り組みであること

Ⅱ加点審査

自社の経営状況分析の妥当性

こういった項目です。

詳しくは、公募要領をご確認ください。

「企業の概要」3つの必須事項

企業の概要には、

①経営理念②企業の沿革

③事業内容

これらは必ず書いておきましょう。

①経営理念

意外に書いていない人が多いのが「経営理念」

×:「代表者」などを列記しただけの書類

:「経営理念」をきっちり書いてある書類

補助金の審査的にはこうなります。

なぜなら、補助金というのは、国が「この事業なら投資したい!」と税金を投入する事業だからです。

ですので、「理念なくただ儲けるためだけ」なんて事業には税金を投入する価値がないからです

つまり、経営理念が書かれていないのは、審査的にマイナスということです。

②企業の沿革

ここは大体みなさん書いてきます。

ですが、ただ単に「代表者」「所在地」といった形式的事項を列挙しているケースが多いです

例えるなら、「会社四季報」みたいな感じ。

これでも問題はないのですが、審査をふまえると物足りないです。

審査を勝ち抜くためには、「ストーリー」を入れたほうが良いです。

つまり、

「誰が?どこで?どんな目的で?創業したのか」

「どんな困難をのりこえ、現在の事業形態に至ったのか」

こういったストーリーを書きましょう。

なぜなら、審査員も人間なので、ストーリーがあった方が会社に興味をもってくれやすいから

序盤で興味をもってもらった方が、後々の審査も有利です。

ちなみに、企業の沿革でよく書かれる事項としては、

・創業者

・創業地

・創業年

・創業からの事業拡大推移

・事業所の所在地推移

・事業承継

・法人化歴(個人事業からの場合)

・許認可の取得時期

・表彰歴

・マスコミ取材歴

こういったものがあります。

もし、今回の補助事業と関連する「実績・資格・許認可・マスコミ取材歴」などがあれば、書いておきましょう。

なぜなら、審査事項である「補助事業を遂行能力」のアピールとなるからです。

③事業内容

ここも企業である以上、当然書くべき事項。

最低でも、

・中核事業

・その他の事業

これらは挙げましょう。

その上で、今回、補助金でやりたい事業との関連性がある事業があるなら、必ず書きましょう。

なぜなら、「補助事業を遂行できる能力がある(審査事項)」のアピールになるからです

ちなみに、事業内容でよく書かれる事項としては、

・主な商品、サービス

・店舗情報(立地の特徴・面積・席数)

・取引先、主要顧客

・競合先

・従業員数(役員・正社員・パート・派遣社員)

こういったものがあります。

採択率アップ!3つのコツ

以下の内容は必須とういわけではありません。

なくても、通る申請はたくさんあります。

実際、当事務所の申請においても、必ずやっているわけではありません。

「この会社の事業内容だと弱すぎて不採択の危険がある」と判断した場合に付け加えるスタンスです。

ですので、「事業計画に不安があるけど採択されたい!」という人のためのプラスαのコツといった感じです。

①写真

写真がはいると、申請書がグッと読みやすくなります。

審査員にとっても、写真があった方がイメージはしやすいです。

よくある写真としては、

・会社(店)

・商品、サービス

・取材された記事

・表彰された時の様子

こういった写真を2~3枚くらいつけるといった感じです。

②「売上・利益構成」の表

「売上」と「利益」のトップ5を図表化

これをやると申請書がわかりやすくなります。

具体的には、

・売上が高い商品トップ5

・利益高が高い商品トップ5

これらを表にまとめる。

その上で、2~3行で売上や利益の推移について説明する

例えば、

・売上は大きいけど利益率が悪く儲からない商品

・たいして売れてないけど利益率が高い商品

・今後売上の伸びが期待できる商品

こういった特徴を手短に言及しておくと、申請書の後半につなげやすいです。

「顧客層・顧客企業」の表もアリ

顧客層に関する表をいれるのもアリです。

しっかりと自社の経営状況を分析できているな」といった評価につながります。

具体的には、

・顧客層、顧客企業名

・主な製品

・年間売上

こういった情報を表にまとめる感じです。

その上で、コンパクトに2から3行程度の説明を付け加えるとよいでしょう。

ちなみに、「顧客」については、

・BtoCのビジネスの場合は「顧客層(年齢層・性別・地域)」

・BtoBのビジネスの場合は「具体的な納入先企業名」

これらを記載するとよいでしょう。

③ローカルベンチマーク

ローカルベンチマークというのは、経済産業省が推奨している「財務簡易分析ツール」です。

ロカベン」と略してよばれるものです。

ローカルベンチマークに決算書の項目を入力していくことで、

・売上高増加率

・営業利益率

・労働生産性

・有利子負債倍率

・自己資本比率

といった財務指標がグラフ化されます。

小規模事業者持続化補助金を所管する経済産業省が推奨しているツールですので、加点要素とは公表されていませんが、あって不利になることはありません。

ちなみに、IT導入補助金などでは、「ローカルベンチマークを必須にする」といった動きもでてきています(2020年段階では必須になってはいない)。

ですので、近い将来、「持続化補助金でもローカルベンチマークが必須」なんてことになる可能性はあります。

こういった事から、御社の財務内容が良いようであれば、ローカルベンチマークを添付し、

「当社は健全な財務内容をほこっている」

「当社は事業承継を機に、売上向上・利益改善に取り組んできた」

といったようにアピールすると良いです。

「財務面での事業遂行能力の高さ」がアピールできます。

なお、仮に診断結果が良くなくても、補助事業実施が不可能と思われる数値でなければ心配することはありません。

なぜなら、悪い結果を改善していくことこそが「生産性向上」をかかげる持続化補助金の目的ともいえるからです

ですので、

「前期末時点では事業投資により負債が多くなっているが、資金調達を行ったため当面のキャッシュフローに問題はない」

「営業利益率が近年悪化していたが、販管費の見直しを行ったため今期は改善が期待できる」

こういった診断結果をフォローする前向きな記述をすれば問題ありません。

まとめ

はい本日の記事は以上になります。

今日は、

・「企業概要」3つの必須事項・採択率アップ!3つのコツ

こういったお話をしてきました。

まとめると、

必須の記載事項は、

経営理念

企業の沿革

事業内容

その上で、「うちの事業計画が弱いなー」ということであれば、

①写真

②「売上・利益構成」の表

③ローカルベンチマーク

こういった事項を付け加えて補っていく。

もっとも、「ダラダラと長く書く」のは厳禁。

・書くべきことを

・コンパクトに

・読みやすくまとめる

こういったスタンスでいくと良いです。

本日の記事は以上になります。

なお、実際に補助金を申請される場合は、必ず最新の公募要領をご確認いただき、不明な点は補助金の事務局にお問い合わせいただきますようお願いいたします

最後までお読みいただき、ありがとうございました !