【条件面談で最後の一押し】求職者の悩みを解消して辞退を防ぐ!

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岡本 健太

岡本 健太

県庁出身の行政書士・採用定着士。児童発達支援事業所利用者の保護者でもある。福祉の採用定着問題を解決し、「利用者の満足度アップ」「スタッフの待遇の向上・福祉の質の向上」「経営の黒字化」という福祉版「三方良し」を達成する事がミッション。著書に、中小会社で活用できる「補助金」のことがわかる本(セルバ出版)がある。

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求職者の悩みを解消して辞退を防ぐ!

こんにちは!岡本です。

今日は、

「内定の辞退を防ぐ方法」
の続きをお伝えします。

前回は、
そもそも「内定」を出すことについて
企業が気をつけるべき点や、

就職・転職活動における
求職者の「辞退」の実態、

こうした背景の中で、
可能な限り「辞退」が発生するのを
防止する方法についてお伝えしました。

今回は更なる「念押し」となる
「条件面談」の実施について
掘り下げてお伝えしたいと思います。

最後まで読んでいただき、
採用活動に取り入れてみてくださいね。

条件面談とは

「条件面談」というのは、
給与など就業上の条件について伝えるもので、
選考には影響しない面談のことをいいます。

具体的にはキャリアなどを踏まえた
給与設定とその根拠、昇給の基準や休暇、
福利厚生の内容などについて伝える面談です。

多くの場合、
一定規模以上の企業で実施されており、
小規模事業者では少ないのかもしれませんね。

そもそも中小企業の場合は、
面談を2段階に分けて実施するのが
オススメです。

最初はトップ(社長)が面談を行い、
自社の文化にマッチした人材なのか、
人となりを中心に確認します。

2度目には現場の責任者や
教育係として一緒に働く担当者が、
実務面への貢献を確認する構成です。

この形でいく場合は、
2度目の実務的側面を確認する面談の際、
途中から「条件面談」にしても良いでしょう。

紹介や復職などバックグラウンドが確かで
求職者を徹底して吟味する必要がない場合、
お互いに手間も省けるので円滑に進みます。

この「条件面談」の実施について、
「辞退」を防ぐという観点から
細かくお伝えしていきますね。

入社後のイメージを「見える化」

求職者はそのキャリアに関わらず、
新しい職場での自身の立ち位置について
少なからず不安を抱えているものです。

上手くやっていけるかな。
成長できるかな。
長く勤めることができるかな。

入社までにこうした不安感が募ると、
それを払拭してくれる企業に
魅力を感じるものです。

つまり、
他社に遅れをとる訳にはいかない
重要なポイントと言えます。

不安感というものは勝手に増幅するので、
甘くみると非常に危険です。

辞退を防ぐために、
条件面談の際には入社後の道筋が具体的に
イメージできる伝え方を意識しましょう。

「仮に入社が決まったら、
○○さんにはまずこれをやってもらいたい」

「AやBのようなステップアップを経て、
中長期的にはこうしたことをしてほしい」

「弊社の□□といった環境は、
○○さんの希望する成長に寄与できる」

など、求職者が自分の働いている姿や、
成長している姿をリアルに想像できるよう、
具体的に伝えてあげてください。

入社に不安がない、
むしろ希望が持てる状態であれば、
辞退の確率はぐっと下がるはずです。

面接で良かった点を伝える

上記の道筋を示しても、
大して知らない相手なのに、
長く働けるって思う根拠は?

そう思う求職者もいるかもしれません。

なにしろ不安でいっぱいですので、
無理もないと言えます。

もちろん採用を決めた以上、
それなりの根拠があったはずです。

少なくとも採用予定者には
何かしら好印象を抱いているでしょう。

内部事情もありますので
全てを開示する訳にはいきませんが、
好感を持った点なら伝えられますよね。

条件面談の際は、
「面接で良かった点」を伝えましょう。

「面接の際、○○さんのこういった所に
好感をもちました(評価しました)」

「面接の際の□□といった発言から、
一緒に成長できるという印象を持ちました」

など、
素直に良かったと思った点で大丈夫です。

具体的な根拠を示すことさえできれば、
「自分が求められている理由がある」と
求職者は安心し、辞退の可能性が下がります。

一緒に働くスタッフを紹介する

いつの時代、どんな職種でも
退職理由のトップは「人間関係」ですよね。

求職者も当然、
新しい職場での人間関係は気になります。

面談で接した人以外には、
どんな人がいるのかな。

どういう人と一緒に働くことになるのかな。

この不安、すぐ解消してあげてください。

その場にいるスタッフや手が空いている
スタッフだけでも構いませんので、
条件面談の際に軽く紹介しておきましょう。

あいさつを交わしただけでも、
なんとなく顔を知っている人がいるだけで
入社初日のハードルはぐっと下がります。

なんとなく行き辛い雰囲気だったから
別の会社にしちゃおうかな。

こんな理由で辞退されては
とても浮かばれませんよね。

事前にリアルな労働環境を見てもらう事で、
入社後のミスマッチも防げますので
スタッフの紹介は特にオススメですよ。

核心に切り込んでみる

プレッシャーを与えないように
十分な配慮をする必要はありますが、
ストレートな質問も有効です。

あくまでもソフトに、
「仮に内定がでたとしたら、入社して
いただけますか?」と尋ねてみましょう。

この質問には2つの効果があります。

一つは、
求職者に改めて真剣味をもって
考えてもらえる機会が作れることです。

この段階に至るまでに
自社の良い印象を与えることができていれば、
求職者は更に決意を強くしてくれるでしょう。

もう一つは、
答え方を見ることで「辞退の気配」を
感覚で掴めるという点です。

気持ち良く肯定してくれたら、
まず辞退の確率は低いと見て良いでしょう。

もし返事につまったり、
「悩んでます」と答えが返ってきたら、
それをチャンスにもできます。

「差し支えなければ、具体的に
お悩みを教えていただけませんか?」

「話し辛いかもしれませんが、気になる
ことがあれば遠慮なくお話してください」

など、
フォローが目的であることが伝わるように
質問してみてください。

そうすることで、
ライバルの状況や自社の不十分な点を知り、
活かすこともできるという訳です。

求職者が悩んでいる場合の対処法

もしも求職者が悩んでいるようであれば、
その場で内定を出す必要はありません。

繰り返しになりますが、
内定の法的縛りが、企業側にとって
不利になるケースもあるためです。

また、悩んでいる求職者に
その場での回答を促すと、
圧迫的な印象を与える可能性もあります。

「1週間以内に入社のご連絡をいただけたら
その際に内定を出させていただきますね」

「本日お話した条件を持ち帰っていただいて、
1週間ほどゆっくりご検討ください」

といった感じでその場を締めましょう。

ただしこの際も、
「いつまでも待ちます」はNGですので、
期日などの条件はしっかり伝えてくださいね。

まとめ

以上が、
「内定の辞退を防ぐ方法」でした。

採用活動には
かなりの労力が必要です。

せっかく上手くいっていたのに、
最後の最後で断られてしまった…。

こんなことにならないように、
打てる手は打っておきたい所です。

無理のない範囲で実施していただくことで、
お役に立てましたら嬉しく思います!