【まとめ版】生活介護・人員配置体制加算とは?

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岡本 健太

岡本 健太

県庁出身の行政書士・採用定着士。児童発達支援事業所利用者の保護者でもある。福祉の採用定着問題を解決し、「利用者の満足度アップ」「スタッフの待遇の向上・福祉の質の向上」「経営の黒字化」という福祉版「三方良し」を達成する事がミッション。著書に、中小会社で活用できる「補助金」のことがわかる本(セルバ出版)がある。

人員配置体制加算とは

直接処遇職員を通常よりも多く配置した場合に算定される加算です。

【ポイント】

・配置した職員の数に応じて区分が分かれます。

・障害支援区分が一定以上の利用者の割合に応じても区分が分かれます。

・区分や利用定員によって加算単位が変化します。

要件

以下の条件を満たす場合に加算されます。
満たす条件によりⅠ~Ⅲの3区分が設定されています。

・区分5、区分6に該当する利用者、もしくはそれに準ずる利用者の割合が6割以上であること

・生活支援員等の員数が常勤換算で利用者数を1.7で割った数以上であること

・区分5、区分6に該当する利用者、もしくはそれに準ずる利用者の割合が5割以上であること

・生活支援員等の員数が常勤換算で利用者数を2.0で割った数以上であること

・生活支援員等の員数が常勤換算で利用者数を2.5で割った数以上であること

加算単位

加算される単位は「施設の利用定員」に応じて変化します。
それぞれ1日につき以下の単位数を加算します。

利用定員が20人以下
265単位

利用定員が21人以上60人以下
212単位

利用定員が61人以上
197単位

利用定員が20人以下
181単位

利用定員が21人以上60人以下
136単位

利用定員が61人以上
125単位

利用定員が20人以下
51単位

利用定員が21人以上60人以下
38単位

利用定員が61人以上
33単位

手続き

届出が必要

よくある質問(Q&A)

「区分5、区分6に該当する利用者に準ずる利用者」とはどのような人でしょうか?

障害者支援区分が4以下で「行動関連項目の点数の合計が10点以上である人」か「区分4以下であって喀痰吸引等を必要とする人」が該当します。
行動関連項目とは、平成18年厚生労働省告示第543号別表第2に掲げる行動関連項目で、以下の富山市の資料の14ページなどで確認できます。

【参考】富士市、障害者総合支援法障害福祉サービス支給決定基準、14ページに「行動関連項目と障害支援区分との関係」の表がある

https://www.city.fuji.shizuoka.jp/kenkou/c0304/fmervo000000hsur-att/fmervo000000hswi.pdf

【参考】留意事項通知 人員配置体制加算の取扱いについて[第二の2(6)③]

【参考】岩手県、障害者自立支援法に基づく指定障害福祉サービス事業所・施設の運営に係る基本テキスト

https://www.pref.iwate.jp/res/projects/default_project/_page/001/004/035/text_hoshu_all.pdf

利用者数とはいつの時点の利用者数を使用すればよいですか?

前年度の平均利用者数を使用します。
前年度の平均値利用者数は前年度の利用者数の合計を開所日数で割って算出します。

【参考】厚生労働大臣が定める施設基準〔平成十八年九月二十九日厚生労働省告示第五百五十一号〕

【参考】神奈川県、指定障害福祉サービス事業指定基準指定障害者支援施設指定基準

https://www.rakuraku.or.jp/shienhi/liblary/FileDir/CT28N117.pdf

新規開業のため前年度の利用者数がわからない場合には平均利用者数をどのように計算すればよいですか?

前年度の利用事績が無い事業所は推定値等から配置人数を計算します。

開業後6か月まで

利用定員の90%を利用人数とみなします。

計算式は以下の通りです。

「利用人数=利用定員×0.9」

開業後7か月から12か月まで

直近6か月間の平均値を利用人数とみなします。

計算式は以下の通りです。

「利用人数=直近6か月間の合計利用人数÷直近6か月間の開所日数」

開業後13か月から年度実績ができるまで

直近12か月間の平均値を利用人数とみなします。

計算式は以下の通りです。

「利用人数=直近12か月間の合計利用人数÷直近12か月間の開所日数」

【参考】鹿児島市、報酬算定に伴う前年度平均利用者数算定シート(その1)【生活介護,施設入所支援,療養介護】

https://www.city.kagoshima.lg.jp/kenkofukushi/fukushi/syofuku/kenko/fukushi/shogai/jigyosha/documents/bessi2-2.xls

【参考】神奈川県、指定障害福祉サービス事業指定基準指定障害者支援施設指定基準

https://www.rakuraku.or.jp/shienhi/liblary/FileDir/CT28N117.pdf

障害支援区分が生活介護の利用対象ではない旧経過措置のため利用している利用者がいる。平均利用者数の計算はどのように行えばよいですか?

旧経過措置利用者は人員配置体制加算の対象外です。
そのため、平均利用者数は旧経過措置利用者を含めないで計算を行います。

【参考】岩手県、障害者自立支援法に基づく指定障害福祉サービス事業所・施設の運営に係る基本テキスト

https://www.pref.iwate.jp/res/projects/default_project/_page/001/004/035/text_hoshu_all.pdf

生活支援員等にはどのような職員が含まれますか?

直接処遇職員が人員配置体制加算の対象となります。
生活介護サービスにおける直接処遇職員は「看護職員」、「理学療法士」、「作業療法士」、「生活支援員」です。

【参考】岩手県、障害者自立支援法に基づく指定障害福祉サービス事業所・施設の運営に係る基本テキスト

https://www.pref.iwate.jp/res/projects/default_project/_page/001/004/035/text_hoshu_all.pdf

【参考】長崎市、生活介護における人員配置体制加算の算定シート

https://www.city.nagasaki.lg.jp/jigyo/380000/387000/p028919_d/fil/sha_05.xlsx